すばらしい世界

 sinkって漫画があって。テーマが「全ての人は不幸から逃れることはできない」なんです。まぁそうだよね。それゆえに不幸なんだし。つまりこの意見には僕は同意する。だけど、そのことと世界に対して絶望するってのは全然関係ない。不幸からは逃れられないかもしれないけど、幸せを手に入れられないわけじゃない。それとこれとは別の問題。そしてそのことに触れてないように見えるからsinkはあまり好きじゃない。
 今、死ぬほど辛い日々が続いているとして。例えば茨の森に放り込まれた狼のような気分だとして。全てがうまくいかないように思えたとしても。だけど、そんな最悪な日々からだって、何かしらのささやかな幸福を僕らは見出すことができる。最悪なように見える世界も、そういう余地を少なからず含んでいる。雨も降るけどまぁ、晴れたりもするし。美味いもの食べれば幸せだし。友達もいるし、家族もいる。恋人までいたり、いなかったり。いい音楽も聴ける。
 そういうところに目を向けられる余裕があるのが幸福で、不幸ってのはそういう余裕がなくなる状況なのかもしれない。それでも、そういうのなくしたくないな。そんな風に生きるのってたぶん全然面白くないよ。

 「やるならいましかない」って姿勢は割りと定着してきたので、ブログのタイトルを変更してみました。感嘆符がついてないのは、なんかそんな元気に言えねぇよ、みたいのが理由です。