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骨の学校―ぼくらの骨格標本のつくり方

骨の学校―ぼくらの骨格標本のつくり方

を読んでみた。

ほんとはまだ途中なんだけれど、
ふと書きたくなったので、
というか忘れちゃう気がするので
書いておく。


埼玉の自由の森学園という学校の
おそらく理科の先生が書いた本。
(この自由の森学園、ご存知の方もいるやも。
ぼくは修学旅行で軍艦島行きを企画した生徒がいると
どこかで聞いて、ずいぶん面白い高校があるのだなぁと関心した覚えがある。)


その先生といろんな生徒たちが
死体を拾ったり、
魚を買ったりして
(ときにはフライドチキンをつかったりして)
骨格標本を作っていく、そんな話。


登場する生徒のなかでミノルと
トモキ、この二人がすごく印象に残っている。


彼らはある場合においては
教師をも凌駕する才能をもち
骨格標本を作っていく。


たとえばミノルは北海道で
イルカの死体を浜辺でみつけ、
それから全身骨格標本をつくったりしてしまう。


もちろん、そのこと自体がすごく本を読んでいて
面白いのだけれど、


もっと面白いのは、
そういうある種特殊な才能を開花させる機会を
学校がもっている、ということだと思う。


誰もがいきいきできる場所、自分の才能を発揮できる場所を
きちんと個別的につくりあげること、
このことが、いろんな人を魅力的にしていくんだろうな。
(このあとミノルはここを卒業して、ドイツの標本を専門に作る
専門学校に進学する。ここのくだりはすごくエキサイティングだ)


そしてやっぱりぼくは
そんないきいきしている人を
見るのがとても好きだし、


だからこそ、そういう場を作ることに
すごくモチベイトされるんだな。


この本は改めてその想いを強くしてくれたし、
またその場を作るうえでのエッセンスみたいな
ものを提供してくれた、ほんとにステキな本でした。