心構え

カフェ三昧モダン三昧 (仕事と生活ライブラリー)

カフェ三昧モダン三昧 (仕事と生活ライブラリー)

をよんでみた。


タイトルからだと一体何の本なのかわかんないので
ざっと説明すると(すぐに読めるので読んだほうが早いかも)、


中目黒オーガニックカフェの経営者、相原一雅という人が、
今までの人生を通して自分が何を考え、何をしてきたのか、
ということを語った本。
最後のほうに暮らしの手帳の
現編集者松浦弥太郎との対談が載ってる、という構成。
松浦弥太郎に関してはカウブックスのオーナーといったほうが
しっくり来る向きも多いかもしれない。


ま、それはおいといて。
この相原という人、
はじめにヨット、そのあと家具屋、でカフェにいたる、
という感じでいろんなことを経験している。


そんななかですごく印象に残ったのは、
「自分が経営者という立場になった今、
自分の仲間たちに価値観や、感性を磨き人生を豊かにする
機会を与えられる。そしてそういう機会をもっと増やしたい」
という言葉だった。


翻って、今の自分。今の会社。


全社から発信される指示も、
ぼくがみんなに要求することも、
そんな視点かけらもなかった。


だいたいぼくは学生のうちからバイトするなんて
本当にナンセンスだと思っていたし、
そもそもバイトで得られるものなんて高が知れてる、と思っていた。
(だからスタッフにはいろんなことを
したほうがいいといってるし、
バイトだけで学生時代を終えるのなんて
本当に不幸なことだ、といっている。)


ただ、そのこととと、ぼくが彼らの
人生を豊かにすることを諦めることは全然別の問題だな、
と思ったし、そういう態度でいることは
本当に失礼なことだな、と思った。


いま彼らの一度しかない人生
の一部をある種預かるものとして、
自分のこと、自社のことしか考えてないなんて、
本当に情けないし、下らないと思った。


もちろん、彼らの人生を
真剣に考えるから、いろんなことをしたほうが
いいといっている、
だけど
その自分が、本職を通して
彼らにいろんな価値観や
経験を与える努力を怠っていたなんて。


もちろん
いろんなことをしたほうがいいのは
間違いない。
けれどこの仕事を通してしか
見えてこないもの、そういうものを
きちんと提供していこうと思う。